お久しぶりです。
9月1日から、中国の湖北省武漢市にある華中師範大学というところで、ポスドク研究員として勤務し始めました。到着してから、ようやく生活が落ち着いてきましたので、忘れないうちに、出来事をまとめておこうと思います。
9月1日
10時半発の飛行機に乗り、武漢に向かう。上海浦東国際空港を経由し、武漢天河国際空港に到着。現地のarrival gateで学生さんが待機している、、、はずでした。
どうやら、前日の8月31日から、新しいターミナル3が運用を始めたらしく、出口が複数(A、Bの2つだったと記憶)になっており、まったく出会えないまま30分近く過ぎてしましました。これはヤバイと思い、近くにいた空港スタッフのような方にお願いし、受け入れ先の教員に電話をかけてもらう(この時点で、冷や汗が止まらない)。
何とか連絡がついて、学生さんが迎えに来てくれました。それで、大学に到着したのが6時くらいで、そのままアパートに直行。
アパートの準備はできている、と聞いていたのですが、扉を開けると、そこに待っていたのは廃墟。あとから判明したのですが、おそらく、今までに入居者が誰もおらず、ずっと空き家だったようです。しかも、一切掃除がされておらず、埃とゴミまみれでした。
「あ、これ、お化けがでるやつだー」
と思った瞬間、思考が停止しました。しかも、電気・ガス・水道が一切通っておらず、死を覚悟しました。しかし、優秀な学生さんの機転により、電気と水道だけは開通したので、難を逃れました。そのあとは、学生さんと一緒にご飯も食べて、何とか元気を取り戻しました。
しかしながら、さすがにこのままだと眠れないので、同じ大学で既に勤務している先輩を頼って、掃除道具を借り、眠る場所だけを確保して熟睡。掃除が終わったのは午前2時でした。
9月2日
地獄から一転、まずは、教員の方に挨拶をしに伺いました。Qiu Taotaoさんという方で、僕の所属は、彼の研究室になります。すごく丁寧で親切ですが、いい意味ではフランクで軽そうな、そんな雰囲気の方でした。ただ、頭は良さそうな感じ(どこかの元指導教員さんに似てる)。
そのあとは、物理学科の一番偉い人に紹介されました。
「You are Expensive. We want you to be productive.」
と脅しをかけられました。しかし、ズバズバとものを言ってくるだけで、怖い人ではなさそうです。で、この人は、明らかに超絶頭が良い雰囲気が漂ってくる(どこかのYITPの元所長かと思いました)。
お昼の後は、再び先輩を頼ってお買い物に出かけました。地下鉄に乗って約1時間すると、そこにはイオンモールがありました。ニトリやらダイソーやらユニクロが出店していて、日本で買えるものがそのまま売っていました。もちろん、日本の食品も輸入されています。先輩に勧められて買ったのは、ベッドに敷く厚手の低反発マットです。宿舎のベッドは、ベッドというより分厚い木の板のようなもので、一晩寝ただけで腰痛が悪化しました。あとは、枕と掛布団、コップとかを買いました。
お買い物のあとは、先輩と一緒にフードコートでご飯を食べました。豚骨ラーメン屋だったのですが、先輩は謎のメニューを注文して、結果、ラーメンの麺がうどんに代わっていました。
どうしてこうなった。
9月3日
昼近くまでぐっすりと休んで、携帯電話を作りにいきました。SIMフリーの携帯を買って持ってきていたので、SIMカードだけを買いに行きました。容量制限がたったの2GBしかないという事実に驚き、無制限のものにすると、10倍の値段がかかるという事実にさらに驚きました。
無事に購入できたのですが、料金の支払い方法が独特で、銀行口座からの引き落としではなく、料金をチャージするシステムでした。面倒くさい。忘れたら使えなくなるシステムですね。
そのあとは、やっぱり先輩とご飯を食べに行きました(なんて良い先輩なんだ!)。この日は、火鍋を食べに行きました。思っていたより辛くはなかったのですが、山椒の破壊力がやばすぎて、鼻水と汗が止まらなくなりました。そのあとは、近くのちょっとお高めのスーパーを教えてもらいました。輸入品とか服とか、いろいろと売ってる感じなので、イオンにまで行かないと買えないもの以外は、ここで買うことになりそうです。
9月4日
朝早起きして、健康診断書を提出しに、遠くの病院に行きました。歩きだと遠いので、バスで行ったのですが
中国のバスはヤバイ。
2日後に書類を取りにいかないといけないので、もう一度これに乗らないといけないのか、と思うと、若干うんざりします。
しかも、追い打ちをかけるかのように、部屋のシャワーから水漏れが発生。さらにさらに、キッチンの電気がつかないことも判明したため、修理してもらうことになりました。ちなみにですが、問題点を洗い出すと2つどころではありません。
へとへとになりながらも、何とかオフィスに向かい、いろいろと準備。メールをチェックしたり、ネットワークを調整したりと大変でした。健康診断などは在留許可に必要なものなのですが、それとは別に、大学機関への登録も必要になっていて、そのための手続きに奔走していました。結局、うまく行かず人事課に乗り込んだところ、秘書さんが日本語ペラペラに話せることが判明。すごい。
この日くらいには、部屋の掃除がほぼ終了して、床と壁一面に散らばっていた埃とゴミをほとんどすべて乗り除きました。まだ、細かいところは汚れていますが、それらはおいおいやっていきましょう。
9月5日
今日も朝から早起きして、前日の書類仕事の続きと部屋の修理の申請をしに行きました。大学への登録に関しては、やっぱり意味が分からなくて、秘書さん頼み。思っていたより動いてくれて、すごく助かっています。明日には何とかなるかな。これが終わらないと、銀行口座が作れないらしく、さらに、銀行口座がないと、この国で使われているAlipayというアプリで支払いができません。もっと言うと、登録が済まないと、アパートのインターネットも使えないので、もう大変です。
部屋の修理などは、とりあえず明日の昼に業者さんが来ることになりました。色々とぶっ壊れているのを直してもらいましょう。ただ、せっかくきれいにした部屋がまた汚れるのかと思うと、ちょっとげんなりします。やはり、部屋の中で靴を履くのには抵抗があるので、早く掃除して土足厳禁システムにしたいところ。足ふきマットやらをまた買いに行きたいし、カーテンもないので、外から丸見えなわけです。僕は見られても気にしませんが、外の様子が丸見えなのが嫌なのです。
それからは、ずっとオフィスにこもってメールの確認と共同研究の確認をしています。正直、早く物理をやりたくて仕方がないのですが、時間がなさ過ぎてそれどころじゃない(ほんとは、ブログを書いてる暇も惜しいけど、安否確認も兼ねているので)。
実は、先輩からパスポートだけで作れる銀行口座があると聞いたので、それを作ってしまおうかと思っています(なんて良い先輩なんだ!)。この国の支払いシステムを使えば、いろんなものをネットで買えるらしいので、早く使えるようになりたい。ちなみに、未だにガスが使えず、電子レンジもないので、辛うじて設置されていた冷蔵庫の中にしまってある、冷えたご飯ばかり食べています。洗濯機もないので、手洗いで済ませて干しています。当面の目標は、電子レンジと洗濯機を買うことですかね。
といった感じで、エキサイティングな生活をしています。明日からは、できるだけ毎日日記をつけるように心がけていきます。
それでは